「第18回 病診連携Wの会」抄録

 
   
 

今回は、60余名の多くの先生方が、開業医及び済生会神奈川県病院側から参加された。

病診連携10年間の歩みをかねて、済生会神奈川県病院から患者の動向が示された。内科側からも外科側からも「病診連携Wの会」の急速な進展と共に著しい紹介率の増加が示され、今後の病診連携の重要性が改めて各科に感銘を与えた。病院各科の先生方の発言の中で、真剣に開業医と取り組む姿が会員全員に感じ取られ、お互いの信頼が更に深められたことはいつものことながら意義深いものと感じた。

奥沢先生からは「まず患者を中心とした医療がなければならないこと、そして誠意ない、心のこもらない医療では、いかに素晴らしい医療技術を示しても、患者からも紹介する先生からも信頼が得られず、病診連携は発展しないであろう」と、医療の基本を力説された。今回を最後に、御栄転される奥沢先生の今後の更なる活躍を、会員全員で期待している。

介護保険の問題は老人医療費のあり方、介護保険のあり方、そしてこれからの医師のあり方等を中心に解説されたが、スタートしたばかりで、多くの混乱が予想される現状と、問題点にも触れて身近な話題の提供もなされた。病院側としても、勤務医ひとりひとりの介護保険に対する自覚は病診連携の上からも望まれ、在宅介護の上での病院の役割にも触れられた。

インターネットホームページのあり方については、まだ模索の段階であるが、全国規模でも既に多くの活躍がなされていることが示された。しかし、此のような高度のシステムが開発され、不特定多数に開示されても実際にどのように病診連携の上で効率的に活躍しているかについては、あまり知られていない。

病診連携は患者及び患者情報を単に物理的に移動するのではなく、あくまで医師同士の理解があって初めて成立するという基本を考えると、高価な情報機器と高度のプログラムがあっても、実際にその投資に見合うコストパーフォーマンスをどのように達すべきであろうか。毎回、お互いに顔を合わせて、問題点を声を出して話し合う姿はお互いの信頼の絆を作る大切なキーであり、病診連携の輪を確実に広げて、発展していきながら情報機器の高度の使い方を模索することも大切であろうという提言があった。足を地に着けて、確実に病診連携の輪を広げたいと思う。

各自活発な討議と、相互理解の話題が続き、午後7時から始まった会は、夜半12時に至るまで続き、時間の到来により名残惜しく次回の再会を期して散会した。病診連携は、高度の医療の提供とともに、これからの医療経済の変革に必須の問題を両者が抱えている共通 の意識と話題であることが示され、貴重な時間を割いて参加された先生方に改めて感謝申し上げる。

 

 

平成12年4月21日         

世話人代表   済生会神奈川県病院 吉井 宏  
        中村胃腸科内科医院 中村 眞巳

 

第18回病診連携Wの会の御案内