「病診連携Wの会」は、神奈川区及びその近隣の開業医と済生会神奈川県病院との緊密な「顔の見える病診連携」を構築し、38回の総会を迎えることが出来た。当初より開業医との病診連携の中核である神奈川県病院は、開設100周年記念を迎えるとともに、改築の時期に達して、多くの機能は平成19年に済生会横浜市東部病院に移転され、役割は大きく後退した。しかし、東部病院に移動した一部の勤務医の理解と協力により、残された県病院とともに忍耐強く病診連携を続ける事ができた。その後、病院側の努力により、旧病院機能を一新した新棟建設が平成28年完成を目指して進められた。今回の総会において、その経過とともに、再び、神奈川区に中核病院としてその機能を果たす事が報告された。
今後、済生会横浜市東部病院(鶴見区)とともに、更なる充実した病診連携の確立が期待される。
今回は、糖尿病疾患、慢性腎臓疾患の病診連携に対して神奈川県病院側の今後の対応について紹介があった。すでに、両疾患とも病診連携は運営され、その役割は果たしてきたが、さらに開業医側、患者側に視線を向けて、より充実した病診連携の進展が期待された。
県病院の今後の展望について、平成28年の新棟の完成とともに、開業医の求めている在宅医療、老人医療、救急医療についても検討されている事が報告された。
新たな優秀な若いスタッフも紹介され、今後の発展が期待された。患者中心の医療のためにも、開業医との密接な「顔の見える連携」という原点の重要性と、さらなる相互理解がもとめられ、緊密な連携により、貴重な高度な医療資源がより有効に活用され、貢献する事が求められている。
今回も、多数の開業医と両病院のパラメジカルを含むスタッフの参加をえて、極めて有意義な総会を開催することが出来たことに、世話人一同感謝する。
世話人一同
発表原稿